指導内容
CLゼミの指導内容は、その人によって、その時によって、常に変化するために、具体的に述べることはできません。それがCLゼミの特長とも言えるでしょう。ですが、大学受験のどの科目と主に関連するかといえば、英語と国語の二科目が挙げられます。
英語を学ぶ理由
第二外国語として英語を学ぶ際、まずはじめに、単語や文法などの膨大な知識を集中的に覚えてしまうのが効果的です。そのために必要な「どのように膨大な知識を吸収し、定着させるのか」という「覚え方」を、英語の学習を通して身につけます。現在の入試問題は「覚えれば点数になる(=知らなければ答えられない)」問題が大半を占めており、効果的な学習・得点のためには、この方法に習熟することが欠かせません。
また、長文読解に代表されるように、英語で高得点を取るためには、単語や文法などの知識を身につけた上で、それを「実践的に運用する」ことも必要です。このように、CLゼミでの英語学習を通して、知識の「覚え方」と「実践的に運用する」方法の両方を身につけることにより、英語力を高めると同時に、受験勉強の方法を体得することができます。
CLゼミの英語学習には、もうひとつの特長があります。日本の受験英語に最適化すると、必然的に、現実の英語から離れた学習内容になってしまうのが現状です。しかし、そうした非合理的な学習内容は、英語学習に対するモチベーションを著しく削ぐ要因となります。そのため、CLゼミでは受験英語での得点を前提とした上で「実践的な英語力」にも熟達することを目指します。
どうせ一年くらい受験勉強に集中するのであれば、英語でウェブサイトを読んだり、インターネット上の動画を観れるくらいの英語力を身につけることは難しいことではありません。それくらいの英語力を受験時に身につけておけば、望んだ時にはいつでも海外で学んだり働いたりすることができるでしょう。そうした捉え方は、結果として、受験レベルを超えた英語力の獲得に至ると私たちは考えています。
国語を学ぶ理由
国語(主に現代文)は「覚えていても点数が取れない」設問の多い科目です。それゆえ、何も知識がなくとも「文章を読み取る力」「考える力」があれば点数を取ることができます。逆に言えば、現代文を通じて「自分が読めたと思っている文章がどれだけ読めていないのか」「自分が考えていると思っているのにどれほど考えが足りていないか」に気がつき、改善するための契機を作り出すことができます。
また、CLゼミでは市販の参考書を利用した「自学自習」が主な学習方法なので、文章をしっかり読み取る力がないと、書籍を通じて物事を理解し、覚えることができません(いわゆる「授業」であっても「聞く力」が必要であるという意味で同じことです)。「言葉について深く理解し、自ら使いこなせるようになること」は、受験はもとより、あらゆる学習において重要です。
こうしたことを「論理に通ずる」と捉える見方もあります。しかし、一方で、国語の学習を通して学ぶことができるもうひとつのことは「論理を超えたもの」に通ずる力です。小説を論理で説明し尽くすことはできません。情熱の在り処を論理的に導き出すこともできません。人間が生きることの中は、論理だけでは答えられないものがある、ということです。
国語の学習を通して「論理に通ずる」ことによって「論理を超えたもの」に気がつけます。つまり、これは論理的には説明しにくい物事の一例なのですが、「言葉について深く理解し、自ら使いこなせるようになること」は、「論理に通ずることによって、論理を超えたものに通ずる」ことにつながります。言葉を深く理解することで、物事へのより確かな洞察を得ることを私たちは大切にしています。
それ以外の科目について
それ以外の科目は塾生の必要に応じて指導を行いますが、講師が常にすべての科目に熟達しているわけではないため、そうした場合は、塾生が自ら調べたり考えたりすることが必要です。ですが、英語と国語を通じて「Crazy Learning」に熟達することによって、すべての科目を、英語・国語と同じ要領か、その応用によって学習できると私たちは考えています。
たとえば数学を例に考えてみましょう。受験数学のコツは暗記と反復です(英語と同じですね)。また、受験数学を超えた意味で「数学」を考えるとすれば、数学を一種の言語として捉えたほうがいいでしょう(国語と同じですね)。このように、国語と英語の二科目を通じて「Crazy Learning」に習熟することで、他科目を自学自習していくのに十分な力が養われる、と私たちは考えています。
とはいえ、現実的な受験勉強においては、ある設問で躓いて混乱した場合に、他者のアドバイスがあるとスムーズに次に進めるということがあります。スムーズに進めることが常に良いとは限らないのですが、受験勉強には時間的なリミットがありますし、スムーズに進めることでモチベーションを維持しやすい、という側面を無視することはできません。
しかしながら、受験の科目の学習に関する限り、教材が世の中に十分に存在しているため、その気になれば、自分でそのヒントや解決策を探し出すことは難しくありません。それに慣れれば、次に躓いた時も同じ要領で解決できるようになります。そこで前述の状況は、CLゼミ的な視点からは「アドバイスをしてくれる人が身近にいない場合にどうすべきか」を学び、身につける機会と捉えることになります。
私たちはさまざまなケースを想定し、それらに対応すべく体制を整えていきますが、こうした例からも分かる通り、CLゼミはあらゆる科目やその問題をすぐに解決できる準備があるわけではありませんし、その必要もないと考えています。こうしたことは「私たちは制約された条件の中で生きていて、そこで出くわす問題のすべては学びの機会である」と捉えるCLゼミ的な思考法の一例と言えるでしょう。